天の川のRAW現像は初心者にとって、最初にやってくる難関です。
ここでは、星景写真の天の川を簡単に現像する方法を説明します。
※星景写真は1枚撮りされた、星と景色が入った写真と定義します。
星景写真の天の川をRAW現像する時に目指す状態は、地面と星空がバランスの良く見える状態を目指します。
まず最初に撮影したままのRAWデータとRAW現像後のJPEGデータを見てみます。
撮影時のデータ
広角 28mm 縦構図
f値2.8
露出時間 25秒
RAW現像後のデータは地面の景色が明るくなりディテールが見えているのと、天の川が浮き出てきています。
RAW現像には、アフィリティフォト(Affinity Photo)を利用していますが、現像ソフトであれば同様の項目がありますので、同じ手順を踏んでいただければ、同様の結果が得られます。
天の川 RAW現像 ステップその1「シャドー上げ」
まず最初にほとんどの場合が、アンダー傾向で撮影されていると思いますので、地面の暗い部分を目安に、シャドーを上げていきます。
アフィニティフォトの現像ペルソナから、シャドーとハイライトの項目を開きます。
このRAWデータの場合は、シャドー60%ほどまで上げていきました。
ハイライトは変更なしです。
この段階では、かすんでしまったようなフラットな状態になってしまいますが、後で補正していきます。まずは、地面を基準にどの程度、明るくするか?を考えてシャドーを上げていきます。
天の川 RAW現像 ステップその2 「エンハンス」
その2では、エンハンスからコントラストと明瞭度を補正していきます。
コントラストを上げていくとメリハリが出てきますが、やりすぎると不自然な感じになってしまいますので4%にとどめています。
明瞭度で輪郭を仕上げて行きます。今回は60%です。
地面の景色と、天の川の状態を見ながら補正しますが、天の川が弱くても問題ありません。
天の川 RAW現像 ステップその3「トーンカーブ」
天の川RAW現像の最後は、トーンカーブです。トーンカーブでは天の川を強調して、全体の雰囲気作りを行います。
トーンカーブでは、画像ないの明るい部分と暗い部分を補正することで、天の川にメリハリをつけていくことを目指しますが、同時地面の景色にも補正がかかるので、注意します。
マスクをかけて補正等、複雑な補正テクニックもありますが、今回は簡単3ステップということで、全体の画像に補正をかけて、仕上げていきます。
トーンカーブが苦手な人は多いと思いますが、最初は大胆に動かしてみると、どのような補正がかかるのか感覚的に理解できると思います。
難しいことはおいておき、まずは好みの雰囲気に合わせてみましょう。
以上で、天の川のRAW現像、簡単3ステップです。
簡単なRAW現像反復練習していくことで、撮影前にRAW現像イメージが掴めるようになると思います。
RAW現像から逆算した、天の川の撮影ができれば、一段とクオリティの高いが天の川の星景写真が撮れると思います。